第14話

 唯、演奏に全集中する余り…楽器のメンテに気が回らないだけ♪」


「明ちゃんっ…!(潤々)

 流石は、『不世出の天才』と称される、JBMきっての音楽家……


 一寸折れる度に、『次席に降りたい』なんて駄々を捏ねる…けいちゃんとは違って?(笑)」


「~言うなよォッ!?(恥)」哄笑……。


 そう…明ちゃんは、親友だ。

 ……俺がプロを志した楽器が、ヴィオラで良かった。


 作野達と共に進学し、大学を卒業したのち、念願のJBM交響楽団員と成れた、哲であったが…その胸臆には常に、劣等感が蟠り続けていた。

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