第15話

 ヴァイオリンの西風・チェロの作野・コントラバスのあまねと、「東音大カルテット」を組んで、活動していた縁…それが一番の、幸運だった。


 作野は、楽団側から声を掛けられた…天才。

 周は、入団試験を受け、首席合格した…秀才。


 そして…同期二人の才能に助けられ…彼等から遅れて採用内定通知を受け取った、西風と自分……。


「俺、第二ヴァイオリンで良かったよ…

 第一の和嶋センパイが、アドリブでカバーしてくれるから♪」

「おい、こら(叱)。

 本番でも、有ると思うな?西風君…」

「合点☆

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