第5話

「…脳内記憶の走査スキャンには、成功したが……


 矢張…

 『一時的に死んだ』ダメージは、相当だな…?」


「………」


 ヴィヴィヴィ…ヴィヴィ…


「…肉体ボディ共々…

 可成なデータの補完が必要だ……」


「助けて!?


 オニジマさんは、私のせいでっ…!!


 この男性ひとが死んだら、私…


 生きてけない!!」


「桜……」


 槇太郎は、改めて―少年を見た。


 長い金髪…眉頭迄、剃り込まれた眉毛に…ピアス穴だらけの耳……


 残念極まる彼の姿に、再び歎息した槇太郎だったが…

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