第110話

口惜くやしい……」



「証拠は、未だ無い……


 唯…

 根拠は有る……」



 巫琴の言葉と表情かおが、理律夫の頭を掠めた―


 瞬間、天降は理律夫に、はっきりと云い放った。


「俺の誘いを、断った!


 愚かな選択だったな…

 あの女自身も、ズタズタになって……


 フフフフフ?

 ハハハハハ!」


「!!」


 今―理律夫は、全てを悟った。


 「黒幕」の正体と、その犯行動機を……!

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