第31話

 理律夫の両手は、日常生活を送れる程度の機能はのこせたが…その外観は、人前に出せぬ形状となり果て…到底元の様には、ピアノを弾けなかった。


 理律夫は―河原の親身な助言も有り―ピアノ調律師へと進路を決め、ピアノメーカーが運営する、ピアノ技術者養成学校に入った。


 巫琴は、ピアノを専攻出来る、別の高校に編入した。


 そして―逮捕された非行少年達の、少年審判が始まった。


 理律夫と巫琴は、犯罪被害者等基本法の、被害者傍聴制度に則って、加害少年等の弁を聴いた。

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