第10話

 ミッちゃんと、君と僕とで、よく合奏したな……


 特に…

 ピアノ二台とチェロで演奏する、第十三曲の『白鳥』は、君の一番の御気に入りで……」理律夫あには、懐かしそうに、目を細める…


「……」しかし…明良おとうとは……


「楽譜が四分五裂する位…三人で―」


めてくれよ!?」


「アキ……」


「十三番目の、あの曲は…

 二度と、弾かない!!


 それが…

 兄さんと義姉ねえさんを傷付けた…

 僕が一生受け続けなきゃいけない、罰なんだ……!」


「明良…

 君には、何の罪も無い……


 僕は…

 きっと、巫琴も…

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