第21話

 俺、ミノちゃんの為に、一晩中彫り続けるからねェ?」


「……ああ」


 そして―同房の元・彫師の手で…実の二の腕と、仙骨から臀、右大腿に掛けて、鮮やかな刺青タトゥーが完成した……。


「6989番!!

 キサマっ…又、やりやがったなァッ!?」


「フ…懲罰房?

 上等!?


 ハイハイ、企みましたよ?

 本間のオヤジが、うぜーから(溜息)」


「最低だな、キサマ(怒)」

仮釈放カリシャク無・七年満期、確定だッ!」


「だって、よォ~?」

「おめでとう?ミノ!!」


「…サンキュー?

 沙婆の水より、刑務所ムショの酒!」

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