第12話

「…桜井くんっ…!?

 あああっ…!?」


 花奈は、浩生が施術されて行く様を、見詰めるより他に術が無い……


 セックスマシーンたる「セクサイボーグ」のスペックに忠実な、サイバネティックスの塊に、最適化処理された、浩生の脳髄が移植され―


 端正な「桜井浩生」の姿をかたどった、シリコン皮膚が、その全身を覆って行く……


「マイクロファイバーの、毛髪を移植……


 ……終了だ」


「………」


 全裸の浩生は、無表情の儘―手術台から自力で、タイル張りの床へと下りた。


「大成功だ。

 その儘、歩け!」

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