第3話

 『夏目は公金で、自分好みの〝セクサイボーグ〟を開発したいだけだ』、とも…?」


「……馬鹿馬鹿しい……!」


 春名は、吐き棄てる様に呟き…再び夏目に、冷静に言った。


「被疑者の『検挙』を優先するなど…


 あのスペックでは、有り得ないでしょう」


 春名の意見に、大きく頷く、夏目―


「そうとも…

 正に、二律背反だ。


 TRP隊員が、第一に全うす可き使命は…

 国家の治安を、維持する事だ。


 AIの『計算』を最優先する、『サイボーグ』には…

 『ヒト』の『感情』など、『バグ』に過ぎん!


 …何事も、な?

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