第41話

 所長室―所長が、あかりに、「数男」の「矯正」経過の、定期報告をしている……


「………」


「…それが、『初期』の彼でした。

 前の人格からは、信じられない迄に、自殺願望ばかりをいだいていました…」


〝ただの かずお


 もろぼしさんに、あやまりたいです。

 まだ、どうすればいいのか、わかりません。

 でも、なんとかして、おわびしたい、と、おもっています。〟


〝只野数男


 諸星さん、許して下さい。


 でも、きっと、こんな言葉ひとつじゃ、いけない…

 なら、ぼくの身をもって、諸星さんに、示すしかない。

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