第18話

 含羞む優一…


 彼が、彼の養父母と語らう居間リビングルームに、懶惰ものぐさなりをした千歳が、不意に顔を出した。


「………」


「千歳…?」

「寝てたのか?」


 彼女は、彼女の父母との対話を断ち切り―事務的な口調で云った。


「私…夜勤だから。


 仕度出来たら、行くね?」


 そんな千歳に、真先まっさきに応えたのは、矢張優一―


「行ってらっしゃい!

 千歳…」


「………」


 しかし、そんな彼に対して、彼女は無言の儘で…再び、姿を消した……。


「…もう…

 あのったら……(嘆息)

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