荊棘(いばら)の刺(とげ)―千歳の煩悶

第17話

「良かったわねー?優一くん…


 い御勤め先が、見付かって!」


「はい!


 児童養護施設ホームの先輩が、カフェレストランのオーナーシェフで…

 みっちり修業させてやるから、って…!」


「定時制高校の編入試験にも、無事に合格出来たし…


 休んでた分、大忙しになるなあ?」


「ええ…

 頑張ります!


 今迄、御世話になった以上に…

 早く、御返し出来る様になりたいです…!」


「まあ、そんな…?」

「君はもう、このうち息子こどもなんだから…

 自分の将来を、一番に考えてくれよ?」


「…はい……」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る