第2話

 今年度から、千歳と同じクラスになった優一は、天涯孤独の少年で―何時も皆の輪から外されて、ポツンと佇んでいる男の子だった。

 したる理由わけも無く、優一に距離を置こうとする、他の連中―千歳は、彼等とくみしたくはなかった。

 いや、何よりも―何時でも孤高にして、端正で在り続ける―優一本人に、惹かれていたのだ。


 優一は、物静かな上に、寡黙だった。

 しかし千歳は、そんな彼に向かって、積極的にアプローチし続けた。


 そして、千歳の仄かな想いは、優一にも次第に通じ…


 最初は、挨拶から始まり…

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