第14話

 寝台ベッドに寝かされている彼を、窓掛カーテンから洩れる、明るい光が照らす。


「!!」


 着心地の良い、寝間着パジャマ…短く整髪された彼は、ハッとする―


「仮面―」


「あれは、棄てました」


「な!?」


 己の素顔を暴いた上に、己を昏睡させた娘が…何故なにゆえ、己に付き添っているのか…?


「そこに在った連絡口から、人を呼んで…医師せんせいに、診て戴きました」


「……判ったのか…?」


「…何となく、ですけど……


 賢い貴方なら…

 そんな機関からくりを作る位、容易たやすいかと……」


「………」

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