第10話

「気にしないで下さい?

 僕…クルマ、好きですから」

「純ちゃん…ありがとう*」


 有砂の笑顔…純哉は、顔を赤らめつつ―ポツリと云った。


「…そろそろ、二人目が欲しいですね…?

 珊瑚にも、せがまれてますし?」


「………

 そうね…?」


 彼女の顔が、曇った。

 彼は、ハッとして―目を伏せた。


「あ…


 ……ごめんなさい……!

 馬鹿な事を、言ってしまいました……


 布団に仰向けになってるだけの、こんな奴が…

 真ともなセックスなんて…出来ませんよね…?


 う…」


「……!

 そんな積もりじゃ…」

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