第11話

「…分かってます……


 有砂さんは…障碍者で孤児みなしごだった、この僕に…

 温かい家庭と…素晴らしい家族を…与えてくれた、女性ひとですから……


 唯、僕自身が…腑甲斐無くて……!」


「純ちゃん……!」


 少年の様に、素直で優しく、涙脆い純哉…


 有砂は、そんな彼が、心底愛おしくて―

 彼をソッと、抱き締めた……。



〝ぼくの きろく①

 いそご じゅんや〟


〝ぼくは、できるだけ はやく、「いそご じゅんや」に、もどらなければ いけないのです。

 だから、きょうから、この「きろく」をつけます。

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