第47話

「でも…

 云えなくて……


 だって…

 そうでしょう!?


 いまだに自分が、犯した罪を…

 思い出せない、馬鹿なんですから……!?」


「草司さん……」


「しかも、珠実さんを…

 『母さん』だ、なんて……!?


 こんな、大馬鹿野郎に…

 そんな事、口にする資格なんて―


 んんッ!?」


 草司の唇が、再び塞がれた。


「…思い出さなくて、いい……!


 私の罪だけ…

 憶えて置いて……?」


 珠実の掌が、草司のコットンパンツの上を滑る……。

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