第24話

 その表書には、手書で「寸志」の文字が…


「辞めないでくれないかい…?


 御願い…(必死)」


「はい…?(汗)


 シショー…

 ソリャ、ムリっす(困)。


 こちとら、や~っと解放されるってのに……


 約束は、守ろうって?(汗)」


「………(汗)」「………(汗)」


 だぶだぶの白衣姿の清春は、鼻先迄摺り下がった伊達眼鏡を外しつつ、微苦笑し―


 店主に封筒を、ソッと押し戻した……。


 それから間も無く、白衣を脱ぎ、黒のカラーシャツにグレーのパンツを着た彼が、小荷物一つを手にして現れた。

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