第70話

 でも、最初から…諦めなきゃ、いけなかったんだ……


 僕じゃ、君を…幸せに出来ない……


 15歳だった、二人が…もう、25にもなる……

 十分じゃないか……!?


 もう…「友達」でなんか、居られない……


 別れるしか…ないんだ……!



「小雪…さよならっ…!


 早く…君の幸せを、見付けて…!?」


 量大は、手の中の指輪を押し戴き…


 頬に涙を伝わらせた儘で、それにソッと、唇を寄せる……


「うっ…

 ううっ…


 ああああっ…!?」


 到頭、えきれず―号泣する、量大…

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