第43話

 母は―今朝方も、云った様に―話を続ける……。


「あの子は確かに、とってもい子だけど…足が不自由でしょ?」


「ひどっ…!?」


「あなたが、あの子の足の事で…あの子に負い目を感じてるのは、分かるけど……


 あの子も…あの子の御両親も、御兄弟も……

 今迄…一銭の賠償すら、求めてはいないでしょう?


 あの子が、云ってくれた通り…あれは、鉄道事故で……

 あなたには一切、関係ないの!


 それに…あの子のうちは、資産家だし……

 将来、介護とか必要になっても…何の問題も無いのよ?」


「…な…

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