第25話

 川を上って来る舟を、見届けようと…川土手に来てた……」


「………」


 悠庵の瞳が、揺れる…それを認めた小平次は、彼に微笑って云った。


「…そんなに、想ってらっしゃるなら……

 その想いを、まんま、口に出されりゃあいい…!」


「……!」


 渡し舟が、対岸に着いた。

 悠庵は、再び小平次の手を借り―舟着場に下り立つ…


「有難う御座います……


 貴方に云われて、迷いが消えました…!」


「…そりゃ、何より…


 話の続き…楽しみにしてますよ?」


「はい…!」

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