第21話

 カラカラカラ…


 悠庵が勝手口から出て行くなり、さえの助手達が、彼女に詰め寄った。


「さえ医師せんせい

 悠庵医師せんせいって、幾つなんですか…?」


「二十八よ?

 私よりも、二つ上…」


「え゙ッ!?

 どれだけの若さで、医者に…(汗)」


「十四で、長崎に行って…

 二十はたち位、だったかしら?


 私は、二十四…

 比べれば、確かに早いかも…(汗)」


「矢っ張り、天才だ…

 かなわないな…(嘆息)」


 彼等の率直な反応に、さえは嬉し気に微笑う…女医師が、悪戯っぽく言った。

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