第22話

「さえ医師せんせいの前だと、悠庵 医師せんせいは可愛いんですけどね…?(苦笑)


 『さえ』、『さえ』って、何度でも御呼びに…*」


「まあ?


 それは…*」


 今更ながら、顔を赤らめる、さえ…


 確かに、医者として立ち直った悠庵は―

 曾ての「師」として、さえに接する態度というよりも、寧ろ―

 彼女に全幅の信頼を寄せ、共に進んで行こうとする言動を、取る様になった……


 それは、間違いなく―さえの心を、揺らしていたのである……。

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