第10話

 バシッ!


「!?」


 赤くなった片頬を押さえ、目を剥く悠庵…


 ゆっくりと、挙げた手を下ろし―さえは、彼に背を向けて、凜とした口調で云った。


「…禁断症状が、鎮まる迄…

 拘禁します」


「………」


 さえの不意討ちに、呆然となったか―悠庵は嘘の様に、大人しくなった。

 そして、間も無く―さえと、彼女の助手達によって―悠庵は、座敷牢に入れられる事となったのである……。

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