第68話

「私は、『裸のシゴト』してるの。


 服も脱げないひとの無駄話とか、付き合ってられないから?


 …で?」


 彼女の拒絶…奏逸朗は、口を開いた。


「…『神戸川』―

 『倉本』の事…聞いたよ…?


 それから…

 マスコミが…ウチに来て……


 君が、出てくれた事で…

 『訂正記事』が、出たって―」


「―あなたのためじゃないわ。


 私のためよ」


 花音の手が、堅く握られる…奏逸朗は、彼女の足下に、土下座した。


「ごめん…!


 騙す積もりじゃ、なかった……


 言おうと思ってた…

 だけど……

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