第56話

 それでも、彼は―更に、月々の収入の中から、可能な限りの金額を、積み立て続けた…


 そう―全ての資産をかのんに委ねた、二人が結婚生活を始めた日迄……。



 …花音さん……


 奏逸朗は、一睡もせず…

 帰る筈等無い、花音の姿を想い浮かべ続け…一夜を過ごした。


〝スクープ!「贖わぬ少年達」シリーズ・第三弾

 厚顔無恥!!同学年女子レ■プ犯は、芸術家気取り…(A・S 当時十四歳)〟

〝三年前には結婚し、足並区綾波の、分譲マンション住まい。二十六歳になった男が、「父」となるのも、そう遠くはない…。〟

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