第19話

 新婚旅行ハネムーンは、花音の希望で、欧州ヨーロッパになった。


 イギリスでの英語は勿論―フランスでは仏語、ドイツでは独語、イタリアでは伊語、スペインでは西語…

 奏逸朗は、訪れる国々で、その地の公用語を、実に流暢に話し、読み書きする…


 花音は、そんな知的な夫に感動し、素直に尊敬しつつも―一寸、申し訳無さそうに、彼に云った。


「…考えてみたら…奏逸朗さんは、年に何回も演奏しに来てるんだもんね…?


 何時も当たり前に見てる場所ばっかりで、面白くないかも…ごめんなさい…(滅)」

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