第22話

「死んじゃうっ…はぁ、はぁっ…

 死んじゃうよぉっ…!?」

「詩織さん!?」

「うっう…ああっ…!!


 くるしいよ…

 手、にぎって…」


「うん…」


「あ…はぁっ…あ!!」


「大丈夫!?」


 詩織の表情かおが、変わった。

 それに瓊一は気付き、彼女を抱き締めようとした―瞬間、己の目を疑った。


 詩織の秘部が変化し―彼女の血に濡れた、黒い頭をした生物いきものが、其処から外界へと押し出された……。


 瓊一は咄嗟に、臍の緒を切った―


「オギャー…オギャー…」


 産声を上げる、その小さな生命いのち……。

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