第27話

 いいんです…どうせ、貯金するだけだから……」


 相変わらず、反応の鈍い英智…宇多子は、押しの一手を出した。


「じゃ、あたしと―デートしよう!?」


「え゙…っ…!?」


 彼女は、彼の至近距離迄近付き―あっけらかんと、笑って云った。


「あたし、花森歌子!!


 あんた、やさしいから…イイかな、って。


 …イヤ?」



「花森さんみたいな女の子…会った事ないよ?


 僕に見せてくれる、ホントの心…皆に見せられると、いいね?」


「はぁ…?」


「きっと…皆が、君を…

 大好きになるよ?」

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