第14話

「た!?


 う…」


「言っとくがな…

 俺だって、その為だけに生きて来た訳じゃない……


 大学からは、ずっと『勝ち組』だったし…

 何時迄もガキの儘でなんか、居たくもない……


 だけど……


 信じられなかった。

 『草笛宇多子』―


 『花森歌子』…キサマが、目の前に……


 何もかも、無かったカオで…俺の所へ……!


 何の謝罪も、しない儘で…?


 瞬間―俺の心は…憎しみで満たされた。


 姿形が違ってようと…名前を見れば、何か気付くだろ?

 …忘れてやがった…!

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