第13話
「今から経理部行こうと思ってたんだけど、廊下で会うなんて偶然だな?」
「ん、コーヒー注ぎに行くところ。」
マグカップを掲げた藤沢にあることを思い出して、思わず笑ってしまう。
「お前眠いんだろ?昼間バカでかいAランチ食べてたから」
なんで知ってるの?!って顔をする、わかりやすい藤沢。
可憐な美少女ルックスのこいつが、ボリューミーで有名なAランチを嬉しそうに食べている姿を思い出すだけで笑える。
しかも、あんだけ注目浴びてるのに気づいてないのにもまた笑う。
「うう、だって食べるの好きなんだもん…!」
「太るぞー?」
「う、うるさいよ!いつも食べてるわけじゃないんだから放っといて!」
恥ずかしがる藤沢も怒る藤沢も可愛くて、思わず余計なことを言ってしまう俺を殴りたい。
これじゃ、ますます嫌われるだろ!
でも、可愛いし、もっと話していたいし…!
って、好きな子にちょっかい出しちゃう小学生男子か!
「うう……で、何の用よ。」
不満げな顔で聞く藤沢にそうだったと、手に持っていた書類を差し出す。
「伝票の訂正持って来ました。」
「ああ、早かったね。」
仕事モードに戻ってそれを受け取った彼女はマグカップを待った手でペラペラとめくる。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます