第9話帰りが遅い

「もう、こんな時間か・・・・・・」スマホの時刻を確認する。

 時刻は、午後11時になっていた。LINEで、会社の後輩の

 話があるから。帰るのが少し遅れるとメッセージがあったから。

 その後輩の話を聞いているとは思うけど。「それにしても

 遅くない?もう、今日の仕事は終わっているはずなのに」

 私も、自分が本来いた。世界線では、たぶん同じ職種の

 会社だと思うから。自分が、いつも何時に会社から。

 家に帰れる時間帯は大体把握しているはず。しかも、一緒に

 住み始めて。一ヶ月間のモネが家に帰る時間も把握している。

 いつもだったら、もう家に帰って来ていて。二人で、私の

 普通のご飯を食べながら、他愛もない話をするのに。

 今日は、まだ帰ってこない。まぁ、別に帰りが遅いから

 こんなにムスッとしている訳ではない。会社にいれば

 様々な付き合いがあり。いつもと同じように家に帰れるわけじゃ

 ない事ぐらい。私だって経験している(元の方ではよくあったから)

 それに、帰りが遅い理由だって。わかっているじゃないか。

 理由は、後輩の話だ。きっとモネは親身になって、後輩の話聞いて。

 解決案を一緒に探ているはず。だから、別に心配はしていない。

 怒っているわけでもない。ただ、何かしらの連絡があってもいいのでは。

 私はその事を思っているのだ。

 「私のメッセージに既読はついていないか・・・・・・」モネのLINEが来てから。

 私の返信を送ってから。そこから二時間後に、私は新規のメッセージを

 送っていた。「まだ、後輩の話を聞いているの?」そう送ったけど。

 LINEの既読はついていない。つまり、私のメッセージは読んでいない事に

 なる。「はぁー何でもいいからさぁ。なんか返事を送ってくれ~」

 テーブルに頭を叩きつけるように乗せると「ただいま~」玄関から、モネの声が

 聞こえた。「あっ!帰ってきた」テーブルから頭を上げる。私は、廊下を歩く音の

 方に。顔を向ける。「ごめんね~モネ。遅くなちゃってさぁ~」モネのいつもの

 明るい声で、私に軽く謝る。「ううん。全然大丈夫だよ」大丈夫だよと

 私は言ったけど。モネの明るい声に、違和感を感じいる私がいた。

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