第1話二人のモネ
これは、正直驚いた。今、私が抱えている人は
私にそっくりな顔をしていた。彼女との出会いは
唐突の事だった。その日は、いつもより遅い。
出勤時間で、いつもより一本遅い電車に乗り。
普段は座れない座席にも座れる程。空いた電車に
乗っていた。そんな日に、私は自分とそっくりな顔をした。
女の子に声をかけていた。会社の最寄りの駅を降り。
いつものように、会社へ向かう途中に、駅の近くに
倒れている人がいた。普段だったら、めんどくさくて
無視をしてしまうけど。今日は、心に余裕があり。
倒れている人に声をかけた。「あ、あのー大丈夫ですか?」
私は、恐る恐る近づき。倒れている人に声をかけた。
すると、近づくと倒れている人の顔を見ると
私は持っていた。安い肩掛けの鞄を地面に落とした。
なぜかというと、その倒れている人が、私だったから。
私は、急いで倒れている私に声をかけ続けた。
「あの、大丈夫ですか?私の声聞こえますか?」と
何度も何度も声をかけ続けた。私に。急いで
救急車を呼ぼうと、鞄からスマホを取り出し。
119番に電話をかけた。「はい。こちら、119番です。
事故ですか?救急ですか?」119番の言葉を遮り。
私は「救急です!」と自分でも驚く程の大声をだした。
それから、119番のサポーターの指示に従い。
私は、救急車を待った。その間に、会社に出勤が遅れる事を
報告しようとした。その時だった。私の膝に頭を乗せた。
もう一人の私の体が動いた。「うぅ~うぅー」と呻き声を漏らす。
「あっ!よかったー気がついた。今、119番に電話したから。
もうすぐ救急車がくるから」そう言う私に、膝に蹲っている。
もう一人の私が喋った。「ここは、どこ?天国?へぇ~
私の前に女神様がいる。女神さまって、私にそっくりじゃん」
そう言って、もう一人の私は眠るようにして。再び、私の膝元で
意識が途絶えった。私は、また驚いた。「声も、私と一緒なんだ・・・・・・」
私は、一気にそっくりな顔をした。私の膝で安らかな表情で眠る。
そっくりな私に心がキュンとした。「君は、一体。誰なの?」
私は、そっくりなこの子に優しい眼差しで見つめていた。続く
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