序章2もう一人の自分を求めて
私の名前は、モネ。どこにもいる成人女性だと思っていた。
今日、この恋が終るまでは・・・・・。3月22日(月)
高校の時から付き合っていた。彼と別れた。彼は、野球部の
キャプテンで4番バッターで漫画みたいな人だった。
私は、そんな彼の事が大好きだった。多くの恋のライバルたちと
戦い。見事、彼と付き合う事になった。でも、そんなのは
長くは続かなかった。高校を卒業後の彼は変わってしまった。
理由は、高校最後の県大会。ツーアウトの満塁の大チャンスだった。
ここで、ホームランが出れば、念願の甲子園初出場が決まる。
緊張の一瞬、相手のピッチャーの暴投で
彼の頭にボールが当たり。彼は、その場で倒れた。
それが原因で、甲子園の夢は潰えってしまった。
彼の短い野球人生は終わった。
結局、彼はプロにはなれなかった。高校卒業後。
進学も就職もせず。私の少ないバイト代で、ギャンブルを
する。毎日を過ごしていた。それでもいいと、私は思っていた。
だって、彼の事が大好きだから・・・・・・。でも、別れは
突然やってきた。22歳の私の誕生日に、彼が突然
「別れよう」と言ってきた。私が「理由は?」と聞くと
しばらく黙り込んで、数分後に別れる理由を言った。
「他に好きな人ができた」「はぁ?」彼の話を聞くと、
どうやら、よく行くパチンコ屋でたまたま席が隣になった。
自分よりも10個年上の女の人のことが好きになったらしい。
好きになった理由は反吐がでるほどのものだった。
「だから、俺と別れってくれ」彼が、私に土下座をして
別れを言ってきた。私は、そんな彼を見て。急に好きの気持ちが
無くなった。高校時代は、あんなに好きだったのに。彼が、野球を
辞めても。ギャンブル依存症になっても、私のお金を使われても
私は、彼の事が大好きだったのに・・・・・・。
私の中で、彼への好きの感情が消された。
私は、彼が買ってきた(正確には、私の働いたお金を彼が私の財布から
抜き取ったお金で買った)ケーキを彼の頭上に落とした。
こうして、私の人生最悪な誕生日が終った。
その日の夜。私は、ベランダーに出って。星空を見ながら。
こんな言葉が出てきた。「別れるのって、しんどい・・・・・」
人と別れるのも、誰かの事を好きになるのもカロリーがいる。
もう、私はたぶん一生一人で生きっていくのか・・・・・・。
夜空を見ながら、私はそんな事を考えていた。私は、何かが
引き金かはわからないが、こんな事をぽつりと呟いた。
「もし、私がもう一人いれば。私は、きっともう一人の自分を好きに
なるのに・・・・・・」何をバカな事を言っているんだ。私は・・・・・・。
私は、自分でもバカな事を言ったと思い。恥ずかしくなって、リビングに戻ろうと
した。その時、夜空から見た事ない勢いで、沢山の流れ星が降り出した。
それを見た。私は、急いで写真を撮ろうとリビングの机に置いてある。スマホを
取にいこうとした。その時一つの流星が大きく光りだし。私の方に
向かってくる気配を感じた。私が気づいた時には、もう遅かった。
向かってくる。流星は大きく光りだし。私は悟った。
「私、死ぬのかな?」そんな事を思っていると、辺りに白い
かかり。私の意識が遠のいた。「あの、もしもし聞こえますか?」
誰かが、私の体を揺さぶている。もしかしたら、ご近所さんが私が倒れている事
に気がついて。救急車を呼んだかもしれない。「あの~もしもし、私の声が
聞こえますか?」意識が飛んでいる中。私は、その声に癒しを感じた。
まるで、聖女さまが、私に呼びかけている。そんな心地よさを私は
感じた。あぁ、世の中には、こんな素敵な聖女様みたいな人がいるのか。
人生最悪の誕生日から一転。私は、人生最高に感じる。もう一人の
私と最高な出会いをした日になった。私の名前はモネ。
今、世界で一番。幸福な女になった。瞬間を体でかんじた。続く
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