第4話 イキイキかませ役

黄龍が生成した岩が俺の所に飛来するが嫉妬リヴァイアサンで破壊する。


 「ちょっと、黄龍。勝手に攻撃しないでよ!」

 「しかし、あの者は澪様に殺気を向けました。それに殺したくないのなら気絶で済ませればいいでしょう。」


っとそんな会話を攻撃の合間にしている。ずいぶん余裕なこった。


 「俺相手に気絶で済ませるとでも思っているのか、。」


っと俺は黄龍を煽る。そう、龍種はトカゲといわれると激昂する。


 「貴様、この我相手にトカゲとはよく言えたものだな!!!」


はは、そーら簡単に釣れた。これなら後は簡単だ。


 「この世界は我が物 傲慢ルシフェル


そう、これが俺の十八番 傲慢ルシフェルだ。


これの基本的な使い方はこの世界に絶対的なルールの付与。例えばこんな使い方をする。


 「岩は俺に歯向かわない。」


すると、岩が俺を避けるように飛び、黄龍の方に帰っていく。


 「「な!」」


二人の驚く声が聞こえる。


 「なぜだ、我が生み出した岩がなぜ我に歯向かう!。」

 「待ってよ黄龍 龍王権能 召喚 黒龍」


黒い龍が現れる。これは、黄龍と同じ神格を持つ存在だ。司るのは五行のうちの水。

普通なら厄介やつなのだ。


 「黒龍、水鏡を」


それは盾となり岩を跳ね返す。だが、この傲慢ルシフェルには効かない。

 

「水は爆発する。」


途端に水の盾が爆発する。とっさに黄龍が澪を守り傷は追わなかったようだが黄龍が持つ膨大な神力反応が消失した。


 「こ、黄龍!どうして。」

 「澪よ。ここは冷静になれ、残り四龍で一斉攻撃をするしか奴を倒す方法はあるまい。」

 「で、でも礼央君は悪い人じゃなくて...。」

 「奴が殺気を向けているのに気づかないのか。お前も殺されるぞ。」

 「...分かったよ。龍王権能 召喚 白龍 赤龍 青龍」


中国で五龍と呼ばれる神がこの場に降臨する。神力は一体一体が俺以上だ。普通に戦うのならばならな


 「神は神格を失う。」


三つ目のルール付与は神への干渉。これにはそこそこの魔力を食うがその分効果がデカい。神格が無い神は神域も権能も使えなくなる。神力は信仰によって生まれるのでルール付与できない(多くの人間の思考に干渉するには魔力が足りないから)。これならばこいつらでもただの龍と同じだ。


 「どうだ、神格を失い、仮初めの魔力体で戦うのは。お前らはただの的でしかないんだよ。」

 「っち、澪よ逃げるのだ。」

 「そうだ、この男我らの想定よりも強い。」

 「限定的とはいえ、我らの神格を消すことが出来るとは原初の神々だけのはずだ。」

 「我らが盾となれば幾分かの時は稼げるだろう。」

 「何勝手に話してるんだ?誰も逃がすわけないだろう。」


そう、澪はボコボコにするんだから、逃がすわけないだろう。


 「昼を喰らえ 極夜」


その瞬間辺りが闇に包まれる。これは二つの異能を組み合わせた俺の領域。闇に飲まれた別次元に対象を移動させる。ここから出ることが出来るのは俺か最上級の時空神くらいだろう。そしてここでは神力の使用に制限が出る。


 「これでも盾に成れるのか、ども。」


瞬間、闇を固めて出来た槍が澪のもとにに飛来する。これはこのゲートにいた、蜘蛛型モンスターから奪ったものだ。この世界のモンスターはスキルという異能に近しいものを持っている。それを俺の異能で奪ったのだ。今ストックしている魔物のスキルは13個だ。名前は知らん。


 「我らを舐めるでないわ、小童。」


槍は龍の鱗を貫くことは無く、弾かれていった。まぁ、それは想定内のことだ。神格を失ったとはいえ生物としてのスペックはあちらに軍配が上がる。雑魚の持つスキルで殺せるわけない。二手目があるんだよ。


 「断ち切れ、理を 傲慢なる剣ルシフェル


これは傲慢ルシフェルの最終形態。ルール付与を拡大解釈して出来上がった。俺が理解または目視した物体、概念などすべてを切断できるというものだ。


 「死ね、白龍。」 


まず、一太刀目で空間を切断。二太刀目で白龍の鱗を切断。三太刀目で存在そのものを切断する。それを繰り返す。。この間数秒、一瞬で神を殺す。振り向くとぽかんとした澪の顔が見える。


 「新城君これで君の負けだよ。」

 「れ、礼央君なんでこんなことを...。一緒に協力しようよ。」

 「この世には仲良しこよしでは超えられない壁があるんだよ。それは君の甘さだ。僕がそれを教えてあげたんだよ。後はせいぜい頑張るといいよ。じゃあね。」


俺は不可視の斬撃を放ち、澪を浅く袈裟切りにする。それでも痛みに耐性の無い澪は気絶してしまう。その他にもかすり傷などを負わせ、魔物との戦闘に偽装した。


 「主人公もこんなもんか、期待外れだ。」

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