私の感じたフォークソングの魅力

白鷺(楓賢)

本編

フォークソングにハマる理由。それは、単に懐かしいからとか、時代の流行を追っているわけではなく、その音楽が私の心に深く響くからだと思う。フォークソングがどういうジャンルか、具体的な定義は分からない。それでも、私はフォークソングが好きだと胸を張って言える。特に、70年代や80年代のフォークソングには特別な魅力が詰まっている。


青春を歌った明るい曲もあれば、失恋や別れを静かに歌い上げた切ない曲もある。そして、人生の苦しみや希望をテーマにした深い歌も少なくない。フォークソングの中でも、私が特に好きなのが「風」というデュオの楽曲だ。彼らの音楽には、どこか優しく、懐かしい雰囲気があり、聴いていると心がふっと軽くなる。他にも「ガロ」や「ビリーバンバン」なども思い出すアーティストたちだ。彼らの楽曲もまた、心の深いところにしっかりと根を張り、時折思い出しては聴き返す存在になっている。


フォークソングの魅力は、何よりもそのシンプルさにあると思う。ギター一本で奏でられるメロディーに、素朴で直球の歌詞が乗る。そのシンプルさが、だからこそ人の心に深く染み込んでくる。例えば、青春時代の喜びや悲しみ、将来への不安や夢といった、誰もが一度は感じたことのある感情が歌詞に込められているからだろう。フォークソングを聴いていると、自分の過去や忘れかけていた感情がふと呼び起こされることがある。


ガロやビリーバンバン、森田公一さんの曲もまた、心の中にどこか懐かしい風景を描き出してくれる。彼らの歌詞やメロディーには、時代の空気感や情感が詰まっている。まるで映画の一シーンのように、聴くたびに心に情景が浮かび上がるような感覚になる。時代を超えて共感できる歌詞が、今でも色褪せずに響いてくる。


フォークソングの素晴らしさは、ただ音楽を聴くだけではなく、その歌詞に耳を傾けることで一層深まる。特に別れの歌や、人生の苦悩を歌った曲には、共感を呼び起こす力がある。人生の中で誰もが経験するような普遍的なテーマが多く扱われており、そのリアルさと率直さが、多くの人の心を打つのだろう。聴けば聴くほど、その歌詞の意味や深さが分かってくるというところが、フォークソングの奥深さだと感じている。


私はフォークソングを聴くたびに、心が温かくなり、また少し切なくもなる。それが、フォークソングの魅力であり、私がハマり続けている理由だ。音楽そのものが時代の流れとともに変わっていく中で、フォークソングだけは不変の魅力を持っている。

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