第13話

22:45


炭に着火剤で火をつけて

持ってきていたごはんを

炊いている時

俊が、言った。


「これ、以上和哉くんに迷惑

かけられないよ」


「俺がしたくてしてんだからいいんだよ」


俊のいじめが、始まったのは

やはり髪色が事の発端だったらしい。

そこから段々とエスカレートしていき

お金、ぱしり、暴行など

色んなことがあったと打ち明けてくれた。


「和哉くん?」


わしゃわしゃわしゃ!!!

俊の頭をめちゃくちゃにした。


「え?え?僕なんかした?!」


「俺は好きだよ、俊の髪の色も目の色も」


「すっげー、羨ましい!」

と、俊に笑いかけた。


「和哉くん。星が綺麗だよ」


「おー、たしかに」


街を離れてから、5日目。


このまま2人で遠くに行って

笑い合えると思っていた。

智洋も呼んだりして。

成人超えたらなんて。


だけど。悲劇ってもんは

突然やってくるもので。

予想なんて出来ないものなんだと思った。

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