第11話

「え?」


俊が驚いた顔で言った。


まず、庭にあるホースで血を

洗い流して

倉庫で、着替えさせた。


血の着いた服は

倉庫の工具入れの中に隠した。


「俊、お前は悪くない。大丈夫だ。

今から家に帰ってしばらく必要なものを

なんでもいいからもってこい」


俊は呆然としながら

頷いた。


「9時に自然公園のサイクリングコースの

入口で待ち合わせだ。携帯はもってくるなよ」



自分が言い出したことで

俊にとって幸せだったのか

不幸だったのかわからない。

ただいま言えることは

もう一度あの、笑顔がみたい。

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