第10話

ピンポーン


「はーい」


「いい、俺が出るから」


「和哉ったら!これが、反抗期ってやつなのね!」

母親はぶつくさ言いながら

リビングに戻って行った。


玄関のドアを開けると

俊が、立っていた。


俊の手が。服が。

血まみれだった。


とりあえず。外に出た。


「俊。なんだよそれ、何があったんだよ」


「打ちどころが悪かったんだ」


俊の話を聞くと

4人のうちの主犯格である

生徒を呼び出して

そのまま、突き落としたらしい。

何度も助けようと焦って

血まみれの、頭に触ったらしい。


すると、何も喋ることなく

即死だったと、俊言っていた。

死体はひとりじゃ、運べず、

そのまま中学のうらの

山道のどでに放置して

まっすぐ、俺の家にきたらしい。


もともと、うちに来る約束は

親共々お礼でうちに来る予定だったらしい。


「もうここに入れないと思うから

どこか遠いところで、死んでくるよ」


「俺も着いてく」


咄嗟に出た言葉がそれだった。

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