君だから 光の海で 溺れたい 微睡み夢を いついつまでも

君だから

光の海で

溺れたい

微睡み夢を

いついつまでも




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カーテンが揺れ、日差しが漏れる。

眩しくて、思わず目を閉じれば。


「んっ、冬君――」

隣から漏れる、寝言。あくまで寝言だって分かっているけれど、そんな艶やかな声を出されたら。


(また、煽るの?)


そっと口付ける。

肌の温度をダイレクトに感じながら。


日差しに、その肌が晒され。

タオルケットをかけ直して。もう一度、惰眠を――。


「冬君」

ぱちんと目があいて。

それから、ふんわりと微笑む。


「ちょ、っと――」

欲しがり屋の君に求められたら。

言葉を継げない。


(分かってることだけれど、これ無理……)


頭の片隅が麻痺するような感覚。

光の海で溺れているみたい。

愛おしそうに、そんな目で見られたら――。


微睡むような感覚。




「大好き」


このタイミングで、そんなこと言うの……ズルすぎでしょ。






________________




光をテーマに全10編、書くことができました。

短歌を詠むセンスも技術もない尾岡ですが、ラストは「光の海で溺れたい」を入れ込みたいなぁって思いながら、書いていました。


様々な角度から「光」を。

いかがだったでしょうか?

たくさんの方にお読みいただいたことに、本当に感謝を。


お付き合いいただき、本当にありがとうございました!!


令和6年 神無月

尾岡れき



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『短歌の秋』投稿作品 ~光の海で溺れたい~ 尾岡れき@猫部 @okazakireo

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