｢優愛、こいつ連れて帰るから｣

｢はーい！お気をつけて｣

混乱してるあたしを他所に隼人さんと優愛が会話している。

なんで？隼人さんは今日は会えないはずで、あたしがここに居ることも知らないはずなのに。

｢隼人さんっ。なんで…｣

｢なんか無性に会いたくなったから後輩にお前を張らせてた｣

いつもと全然違う甘さに胸がキュンキュンとする。

｢お前、あの聖也とかいうガキに触られてたな｣

不機嫌な声があたしに届いた。

｢すみません…。だって今日隼人さんに会えないから…｣

なぜだかとても後ろめたくて歯切れが悪くなる。

｢会えないから？代用しようとしたワケ？｣

自分は他にも女たくさんいるくせに。

でもそんな事口が裂けても言えない。

｢…あのコンパの男とはキスしてたよなあ｣

やっぱり、見られてたんだ。

言い訳も出来ず、俯いた。

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