第42話

「す…すみませんっした!」


そそくさと退散するナンパ男たち













助けてくれた手の主を見ようと振り返るとそこに居たのは






「烈さん…」




昼間見たあの冷たそうなあの人













マリアの小さな名前を呼ぶ呟きは彼の耳には届いていなかったのか





切れ長の冷たさを感じさせる目で


あたしのことをただ真っ直ぐに見つめてきた

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