第14話 姉妹?

 17

 

「煙草、吸うんですね」


「嫌だった?」


 煙を吐き出しながら煙草片手に持っている。


「いや、カウンセラーたるもの有害なものは摂取しない意識高い系かと思いまして」


 するとへへっと笑ったカウンセラー。よく笑う女性だ。


「そう言えば、お名前はなんて言うんですか?」


「志連蛍よ」


 まさかと思って、スマホの写真アプリで香帆の写真を見せる。「この子、志連香帆とご親戚ですか?」


「うん? たしかに香帆って私の妹だけど……でもあの子は……」


「あの子は、何なんですか?」


「……ううん、この話はしないほうがいいわね。なんでもないわ」


 変なところで話を止められた。そのことに、多少なりとも困惑があった。

 

 いったい香帆は何者なのか。どうしてすぐに自分を殺さず、三カ月の猶予を設けたのか。分からないことづくめだ。

 

 最後にレジ袋ぱんぱんに詰められた駄菓子を持たされて、蛍に別れを告げられた。

 夜道をどうしてか、上気分でスキップをしてみた。そうしてみると悲しみから解放されているようで。


 ああ、なんていい気分なんだろう。

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