ヴェストシティ建設計画

ヴェストシティ近くの地理はこのようになっている。

川が存在する。

北には山が見える。

周り一面全部森。

特におかしい様子はない。

大辺境という土地にこの都市が建設されようとしていないのであれば、まともに特徴もない都市になるだろう。

まず必要なのは周りの木の伐採だ。まともに土地を作ることができない。

ソーラーを筆頭に、多くの人が伐採作業に従事している。無論自分もだ。

それ以外のことをしているのは、いろいろできるペトロ、大工だったゾルフ、間に合わせのために魔法で木材を加工するミラーチェ。ミラーチャには魔法で木材を作りすぎないように言っておいた。木が全部加工されたら(強度的に)おしまいだ。ペトロとミラーチェは必要になるまでは手作業で木材を大工のゾルフェのオーダーに沿って加工している。2人とも、(なぜ奴隷に…)となりそうなものなのだが、都市を建設するためには必要だし、開拓のための仲間だという気持ちが勝っているらしい。

そして一週間が経ち、最低限農地やテントだとか家が建てられる土地ができた。建材などを作る作業へと移ることにする。農家のカールとスヴェラは農業を始めた。はじめに育てるのは小麦とカブ、トマトを育てることにした。トマトは一応食べれると知られている。育てるのが簡単らしい。

そしてテントが並んでいるだけのこの状況も改善するべきだ。なんとか仮設でもいいから家を建てないと…

人も足りないが、大辺境まで来てくれる物好きんてまともにいないし、どうしたらいいのだろうか。

と、そんなことを考えていると、チャルストンが、

「様々なものを売ったりしていたりしている商人がいる。」

と聞いたのでその商人がいる場所はわかるかと聞いたところ、イヴァノフにいるんじゃないかと言われたので、呼んでもらうことにした。(イヴァノフはアレグ・ロトーレから20km離れたところ)

数日くらい後、商人がやってきた。商人の名前は、フィリピ・ディグラスというらしく、話してみることにした。

「初めまして。私がこの開拓地のトップのロバーツ・チャールスペーです。以後、お見知り置きを。」

「大辺境に都市を築く人がいるとは思いもしませんでしたよ。フィリピ・ディグラスです。よろしくお願いします。」

「さて、なんのようですかな?」

「商品は何かありますか?」

「ええ。チャルストンが商品として材木だとか労働者を求めていましたからね。まず材木ですが、家を建てることはまあできると思いますよ。そして奴隷ですが…5人紹介します。」

「どんな人だ?」

「2人は板を作っていた労働者、もう二人は女性の木こりと採集者、そしてもう一人が…」

「もう一人が?」

「なんと言いますか…なんとも性格に難があるやつなのです。奴隷にされた時は怒り狂っていたらしいですよ。」

「ええ…ちなみにその男の名前は?」

「バルフェス・トーレルイスです。」

「全員呼んできてください。」

「分かりました。」

お得意様を獲得しようと頑張っているのだろうか…(多分当分の間こんな物好きどもの集落に商品を供給してくれる物好きなんてまともにいないだろうけど)

「連れてきました。5人分の代金と、材木料金と食料料金合わせて、10万フレット(一フレット=100円くらい)です。」

「どうぞ。またきてくださいね!」

「ええ、それでは。」

「さて、名前は?」

「ジョージです」

「チャルスペです」

「エレナです」

「ミルスです」

「…バルフェスだ。」

「こんにちは。僕はこの開拓地のトップのロバーツだ。この開拓地では労働者の士気を上げるため奴隷ではなく労働者として扱う。」

『ありがとうございます。』

「それでは、解散。」

さて、さっき買った食料事情だが、現在は採集でなんとか食べて行っている状況だ。これについてもシエリーとミルスが

『不自然なほどにまとめられていたり人の痕跡がある。』

と言っていた。プロが言うんだからそうなんだろう。

「おい、」

「なんだ?」

「俺はお前のところで働く気はねえぞ。」

「そう言うと思っていたよ。」

「は?」

どうせそんな感じのことを言うとは思っていた。

「つまり、俺の下で働かなければいいんだな?」

「そうとは一言も言ってねえぞ。」

「じゃあ適任の人がいる。ついてこい。」

数分歩くと、馬車が見えてきた。その馬車は…

「どうしましたか、ロバーツさん?」

「お願いがあるんだ。バルフェスくんをここで働かせてくれないか?」

「は?」

「何を?」

「バルフェス君、昔は貴族の家の会計だったんだってね?」

「なぜそれを?」

「ディグラスが言っていました。」

「説明するのは義務なので…」

少々関わり合いになりたくないと言う感じかと思った。

「バルフェスは俺のところで働きたくない、ディグラスさんは働き手が欲しい。両者得がありますよね。」

「ま、まあそれでいいが…」

(やけに素直だな…)

曰く、彼は奴隷という社会最底辺になりたくだけはなりたくないらしく、それ以外なら大抵のことはいいらしい。不思議な人ですね。(他人事感)

「ああ、最後に開拓者が欲しいと言っていましたね。」

「ああ、そうですが、何かあてがあるんですか?」

「戦争があったことは知っているでしょう?ホルスト王国とハーバーグ王国間の戦争があったことは。」

「まあ知っていますが。」

「そこで提案があります。」

その難民を連れてくるというのはどうでしょうか?


削れていく投稿への気力…ほぼノープランで書き始めた弊害が出ています。

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