第5話

ゆりと出会ったのは

入学して間もない頃だった。


最初は

「売店でお昼ご飯かいたいんだよね

だから1000円貸してほしいの」


その一言からゆりからのいじめが

始まった。


アイロンで背中を焼かれたときは

もう、このまま死ねたらどんなに

楽だろうと思った。


背中なら親に隠せる。


親に隠すことしか考えてなかった

私はゆりに毎日

1万円を渡していた。


1万円を用意できないときは

想像もつかない程の痛みを

味わってきた。


いつになったら終わるのか。


私の学校は屋上が空いているのが

私は知っていた。

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