絵画「花宮すず」の授賞式そしてフランス決定
更衣室で着替えて、外に出ると俺以外の部員が全員いた。しかもぞろぞろと偉い人たちが入ってきている。どうやら見学する時間はなさそうだ。
仕方がないので俺たちは並んだ表彰式の始まりである。
椅子が用意されていたので座っていると、偉そうな人たちが話している。
「この度はお越しいただきありがとうございます、そしてみなさんおめでとうございます。…」
本日はたくさんの絵を見ることで刺激を受けて今後の創作活動に役立ててくださいみたいなことを言っている。
眠いが表彰状も渡している。俺たちの番になった。これまでの人たちと同じように描いた人が全員前に出る。当然俺たちの代表は心愛部長である。
「表彰状、あなたたちは審査員高校特別大賞を受賞しました、よってここに表彰します。
審査委員長、天童奏多。」
パチパチパチ、トリなので拍手が多い。後ろの方を見ると保護者席とかの方にお姉ちゃんが写真を撮っていた。ちょっと涙ぐんでいる。やはりうれしいのだろう。思いの他あっけなく終わった。終わった後に天童審査委員長が話かけてきた。
「皆さん本日は受賞おめでとうございます。みなさんの作品は甲乙つけがたい接戦でしたが、あなたちの作品が一番よかったと思います」
「ありがとうございまず。私たちの作品を選んでいただきありがとうございます。」
「そうですね、特にこの『花宮ミルク』というキャラクターが実際に存在しているのではないかと思う
ような絵とえっちに描かれているという点で際立った印象を残していました。」
「芸術で性的な魅力を存分に引き出すだけではなく、このキャラクターの良さを引き出すことができていたと思いますよ。
「それにこの絵を見るに、みなさんフランスやイギリスに行きたいのではないかと判断しました。この度の海外研修はフランスとイギリスに行く予定で準備を行っています。皆さんパスポートの準備をしておいてくださいね」
「フランスとイギリスですか。願ってもない話です。ぜひよろしくお願いします」
「よかった、よかった。喜んでもらえて、行先の変更はなかなか大変なのでぜひ楽しんでくださいね」
そういってその審査員長はどこかに行ってしまった。
「みんな、聞いたか、フランスとイギリスだぞ。私いったことないぞ」
「俺たちもないですよ。初海外ですから」
「顧問である私も行くからな。パスポート更新しないといけないなぁ。みんな様様だな」
「写真撮りましょう、今俺たちしかいないけど。今度は先生と五人で。お姉ちゃんが写真とってくれるはずです」
「私はこのために来たからね。撮るよさあ、並んでね」
「はい、チーズ。」
今度は五人で写真を撮った。フランス。イギリス行きが夏休みに決定したので海外の準備をしなければ。もう今日はここで解散である。電車代金はあとで請求できるらしい、今日はせっかくなのでこの後
東京観光を行いお姉ちゃんの家に泊まる。
「この後確か金彦君はお姉さんのうちに泊まるのだったかな、我々とはお別れだな。また月曜日に会おう」
「また月曜日に行きますよ、賞状を他の部員に見せないといけないですから」
「なら、紫乃は私たちと一緒に観光するか?そういえば聞いてなかったが」
「私は金彦のお姉さん、琥音さんの家に泊まるのでだいじょうぶです」
「はっ、お姉ちゃん、マジで」
「そうだよ、今日はうちに泊まるから。あれ、知らなかったけ。荷物多いでしょ」
「まじかよ、まあいいかお姉ちゃんもいるし。部屋広いし」
俺たちは美術館から分かれることになった。なんだか気疲れしたのでもう家に行くことにした。紫乃と
俺とお姉ちゃんの三人である。紫乃と二人きりで一つ屋根の下、何もないことはなく。とか考えてしまった。
お姉ちゃんの家なのでやましいことはできない。湯上りの紫乃は何回見てもえっちなので楽しみである。
電車を乗り継いでお姉ちゃんの家に向かう。
「俺とも一緒に泊まることになるけどいいんのか、お母さんとかにちゃんと言ってあるのか?」
「私は大丈夫よ、琥音の家に行って観光して帰るって言ったら問題なく許可してもらえたわ。金彦がいることは言っていないけど」
「私琥音とツーショットで写真撮らないといけないから撮ってくれないかしら。送るわ」
俺は紫乃からスマホを渡されたのでピースをしている二人の写真を撮る。多分最近はあってはいなかったはずなので懐かしく感じるだろう。俺と付き合っていることは誰にも言っていないらしいので隠すが、いつかは言わないといけないだろうが。
そうこう話しているとおねえちゃんの家に着いた。
「よく来た、二人とも。私の家にようこそ。早速案内するよ、と言っても部屋は三部屋しかないけど。3LDKだから結構広いんだよ。一番奥の部屋が私のリモートワークの部屋ね。右の部屋が一応和室ね。物置じゃないから、一応片付けたから、きれいだから。そこで寝てね。」
「あと倉庫があるから。金彦はそこで寝て。片づければ寝れるから。お姉ちゃんの家を片付ける事もついでに頼んだ」
説明してくれたのでとりあえず仕事部屋以外が見たがとても出ないが倉庫とか言っている部屋は寝れる状況にない、なんでそんなに汚しているのか。反対に和室はかなり片づけてあってきれいである。とりあえず荷物を倉庫に詰め込んで和室に寝る紫乃に部屋の掃除を頼んだ。
「一緒に掃除しよう、頼む俺これじゃ寝れないから」
「当然やるわよ、私泊めてもらうわけだしこれくらいお安い御用よ」
午後の今は四時くらいから始まった大掃除は全然終わらなかった。最低限俺が寝ることができる空間ができればよかったが、紫乃乃掃除スキルが覚醒させてしまったのは失敗だったかもしれない。三時間もやってしまった。そこそこ片付いたのでよしとする。
お姉ちゃんは戦力にならなかったので夕飯を買いに行かせた。なぜかチーズ牛丼を買ってきた、お腹が空いているのは間違いないが大盛三つは多いだろう。どうすんねん。
「ちょっと私生姜があればいけるわ。琥音あるかしら。もちろんだよ、わたし生姜大好きだからたくさん持ってきちゃった」
「たしかチーズ食べるとバストアップ期待できるんだよ、金彦も喜ぶって」
「な、なに言ってるのよ」
紫乃は自分のおっぱいを見て顔を真っ赤にして普通に怒っている。お姉ちゃん、紫乃はちぱいであることを気にしてるんだ。そっとしてあげてくれ。
「紫乃、大きさなんて気にしないでくれ。どんな大きさでもいいんだぞ」
「あんたたち、本当に姉弟(きょうだい)なのね。お風呂に入るときに見せてあげるわ、私は大きいわよ。琥音と同じくらいに」
みせてくれるなら見たい。紫乃は基本的に当たり前だが俺の前ではなかなか脱いでくれないので。
「じゃあ私と一緒に入ろうかお風呂」
ちょっと準備してくるから待ってて。お姉ちゃんはバスタオルとかを取りにいってしまった。
「今日金彦、どこで寝るの?」
「俺は元倉庫で寝るぞ、せっかく片づけてくれたからな」
「金彦が良かったらなんだけど一緒に寝ないかしら、私の部屋こない?一人でいると寂しくなっちゃいそうなのよ」
「なら一緒に寝ようか、子供みたいだな」
「そうね、子供みたいだわ」
紫乃と一緒の部屋で寝ると紫乃と一晩中話そうか。それともちょっとくらい声を出さない様にいちゃいちゃできるかもしれない。お姉ちゃんにはばれないようにしなければ。
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