第51話二俣城攻め

武田信玄三万の兵が駿府城に到着した。

「昌豊、北条氏康が死去した。北条氏政と和睦を試みてくれぬか?」

「承知しました。お館様。」


昌豊は、小田原城へと向かい、和睦を成立させた。

昌豊は、政務に長けている。氏政もこれに納得させられたのである。


「お館様。和睦成立しました。」

「ご苦労であった。これで、上洛、西上作戦に専念出来る。」

「有り難き幸せに存じます。梅も戦に連れてってもいいですか?待つのは嫌だと。」

「良かろう。夏希殿と伴にわしの隊で行くぞ。」

こうして、武田信玄、山県昌景、内藤昌豊、馬場信房、武田勝頼、他名だたる武将が三万の大軍で駿府城を出立した。 


まず、武田信玄は、二俣城を落とすべく、二俣城の城攻めを行った。

だが、城攻めで落とすのは、無理だと判断した武田信玄は、井戸櫓を壊滅させるべく、天竜川の上流から大量の筏を流し、井戸櫓を壊滅させた。飲み水が無くなった徳川は、浜松城へと撤退した。武田信玄は二俣城を落とすのに成功した。 


「さすが、信玄ね!計略が凄い!」

「夏希殿も勉強しとくのだぞ。武田守護神として。」

「肝に銘じます!」

「父上。さすがです。」

「梅も男勝りになってきたな。」

「いえ。」

「信玄、あのね、勘助のおっさんから学んだんだけど、敢えて、敵の城を無視して、敵を引きずり出し、武田の進軍途中を転換させて、敵をやっつけるんだって!」

「さようか。それはいい戦略だ。徳川でそれを実戦しようぞ。」

「上手く行くといいね。」

「そうじゃの。」

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