第14話高梨城攻め

山県隊五千騎、内藤昌豊、一万、高坂昌信、七千五百。城攻めに信濃国、高梨城へと向かった。


「夏希殿。そんなことじゃ昌景にバカにされますぞ。」

「馬場ちゃん、手加減してよ。」

「守護神様に手加減は致しません。」

「休憩しよう。」

「さっき、したばかりですぞ!夏希殿も赤備えに入りたいと思ってらっしゃるのでは。」

(赤備え、、、。)

夏希は、目つきを変え、剣を握る。そして、疾風の如く馬場とやり合う。

その姿は、鬼武者のよう。

「今日はこの変で。」

「まだまだー!」

「明日があります。」

「分かった。」

夏希は、残念そうだが明日に思いをつなげた。


「政頼様。武田軍がこちらに向かっておりまする。」

「案ずることはない。逃げ帰った赤備えを率いる武田軍なんぞ、取るに至らん。」


武田勢が高梨城を囲む。

それに打って出た高梨勢。


「昌景、全滅させよ。」

内藤昌豊は、目立つ働きはしないが、思慮深く、冷静に判断し味方を勝利へと導く。武田信玄はこういった内藤昌豊に信頼を置いている。

「皆の者ー!首を取ってこいー!手や足じゃわからぬー!」

昌景は、怒号の声を上げた。

「オオーーー!!」

高梨勢は、赤で統一された軍の軍声にたじろぐ。

一気に山県勢は、首を討ち取って行く。高梨勢は、高梨城に引き下がって行く。

「殿!」

「何だ?もう赤備えを切り倒したか!」

「それが、、、逃げ帰って来ました。」

「何!?」

政頼は、焦った。籠城するにも兵糧の準備が整っていない。

内藤昌豊は足軽を高梨城に忍ばせた。伝令を待つ。


「高坂、城攻めに入るぞ。」

「承知。昌豊!」

武田勢は、城門を打ち破り、城の中へと進軍した。

「ひぃーーー!」

「高梨政頼の首、討ち取ったりー!」

こうして、高梨城は高坂昌信によって、落城した。








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