第3話守護神、みはたたてなしの部屋を使う

「ひっなっ生首だ!ゲームだけどゲームじゃない!」

「何を訳の分からんことを。俺の取った首だ!」

「山県昌景が?」

「そうだ。いちいちびびるな!これしきのこと!」

「よいではないか。昌景。天から舞い降りてきたおなごじゃ。」

「信玄がいいって言ったもんね!」

夏希は山県昌景に向かって舌を出した。

「お館様に向かって、呼び捨てとはけしからん!」

「いちいちうるさいわね!信玄なんにも言ってないじゃん!ねっ。信玄!」

「守護神様に信玄と呼ばれて光栄じゃ。」

「お館様っ!」

「だいたい、私が一番憧れてた山県昌景は私の世界であって、ここの世界じゃないもんね!」

「お前に憧れてもらおうなんて、思っておらん!だいたいお前、名前はなんだ!人のこと呼び捨てにしおって!」

「夏希よ!千原夏希!高校二年生!17才!」

「夏希殿、お疲れであろう。我が武田家の代々受け継いできた伝統の家宝、みはたたてなしのある部屋でお休みになってはいかがか。是非、守護神様にこれからはそちらの部屋を使ってもらいたい。昌景に守護神様の世話役を頼もうと思う。」

「えーーーッ!」

「承知しました。お館様。」

夏希はとにかく寝ようと思った。目が覚めたら、明日は通常通り学校だと思って。

一晩明けて目が覚める。そこは、、、。

「キャーーーーッ!」

「どうした!?夏希!」

「みはたたてなしが、、、ある。夢じゃない。」

「元の世界が恋しいのか?」

「うわーんっ!」

夏希は、昌景の胸で大泣きした。

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