新入社員の洗礼

高校を出たばかりの私は、社会のルールもマナーもわからなかった

経理主任は私の教育係みたいなものだった

だが、教育係とは名ばかりの新人いびり辞めさせおばさんだった


無知な私に落ち度があるとは思っていた


ことあるごとに立たされて怒られる

時には人格さえも否定され

気が付けば涙が溢れ、見られないようにと下を向いていた


どこの誰が見てもいじめ

だが、いい大人が誰も助けてくれない

そうこの経理主任に会社は総務、経理、法務などを任せていたので社長でさえも頭が上がらなかったのだ


そのため、女性社員の出入りが激しかったようだ

もうひとり、経理主任の下に小姑のような女性がおり私はふたりから攻撃をくらっていた


泣き疲れ、気疲れ、緊張と、もう本当に疲れて一日が終わる

店長の成川が気にかけてか

『お疲れ様でした、また明日ね』と言ってくれた


その時はその言葉に救われていた


今思えば・・・悪魔のささやきであったが

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る